A4-SFX v4.1

容量7.2L、詰め込み甲斐のあるMini-ITXケース

A4-SFX正面

DAN Cases製のMini-ITXケース、A4-SFX v4.1のケースのご紹介です。

こちらのケースに一目惚れし、初めての自作PCのチャレンジすることになりました。初めての自作PCでいきなりMini-ITXケース、しかもA4-SFXにギリギリまで詰め込んでやろうということがどれだけ無謀だったか、気づいた時には後の祭り。もう後戻りできない、先に進むことしか許されない片道切符の旅がスタートを告げていたのでした。

A4-SFXはとてもコンパクト。公称仕様の寸法は高さ200mm、幅112mm、奥行き317mm。

A4-SFX v4.1

側面から見ればA4用紙を横にした大きさより若干長い程度のサイズ感です。

A4-SFX側面とA4用紙の比較

幅はA4-SFXよりメガドライブミニ2の方が少し幅広なくらいのサイズ感です。

A4-SFXの幅とメガドラミニ2の比較

こんなに小さくても295mmまでの長さのグラフィックボードを搭載可能。

A4-SFXにがっちりグラボを搭載した状態

今回搭載しているグラフィックボード公称仕様は長さ297mm。ケース公称仕様の295mm制限を突破していますが、なんとかギリギリ収まりました。なお、取り付けの際には上部フレーム部分のネジを全て外した上でフレームを分解してから行っています。

ちなみにグラフィックボード公称仕様の厚さは42mm。ケース公称仕様は45mm制限。3mmほど余裕がある計算になりますが、ケースカバーとギリギリ干渉しないレベルのクリアランス確保になっています。

297mmのグラボを搭載するとクリアランスはほとんど無し

マザーボードとグラフィックボードはライザーケーブルで接続するタイプ。今ではすっかりお馴染みになりました。A4-SFX V4.1はPCIe 4.0対応のライザーケーブルです。最近はPCIe 5.0も出始めていますが、普及まではもうしばらく時間が掛かりそうですね。

マザボとグラボを繋ぐライザーケーブル

CPUクーラーは空冷、90mm簡易水冷、120mm簡易水冷の3つから選択可能です。
今回は90mm簡易水冷をチョイス。ほぼA4-SFX専用品と言うべき簡易水冷キットのため日本国内では入手困難です。以前は米国Asetek社から直接購入可能でしたが現在は直接販売を行なっていないようで、海外からの購入も難しい状態になっています。程度の良さそうな中古品をオークションなどで探すといったひと手間が必要な状況になりつつあります。

90mm簡易水冷(Asetek 645LT)を搭載した状態

マザーボード側に取り付ける水冷ヘッド・ポンプ部分はポンプから伸びるパイプの取り回しに合わせた角度調整が必要ですが特に難なく取り付け可能です。

マザーボード側に取り付けた水冷ヘッド・ポンプ部分

電源はSFXとSFX-Lに対応。90mm簡易水冷を採用した場合はSFX電源のみとなります。ちなみにSFX電源と90mm簡易水冷との組み合わせであってもクリアランスは大変厳しい状態になります。ぎゅうぎゅうに詰め込んだ感はたまらなく素敵ですが、実用的な冷却ができているのかは疑問を感じずにはいられません。

SFX電源を搭載

SFX電源の電源コードは内部電源コードを経由して背面のコネクタに接続します。ケースを閉じてしまうとSFX電源のスイッチにアクセスできなくなってしまいますので、忘れずに電源スイッチをオンにしておくようにしましょう。

SFX電源から内部電源コードに接続、電源スイッチをオンにするのを忘れずに
前面の隙間を通り
裏側の電源コネクタに繋がる

マザーボードはMini-ITXに対応。Mini-ITXのマザーボードのコンパクトぶりはとても気に入っています。PCパーツショップのマザーボード売り場で各種サイズのマザーボードのパッケージが一同に陳列されているを眺めた時に感じる、Mini-ITXの箱のこぢんまりした感じが大好きです。

Mini-ITXマザーボード(Asus ROG STRIX B660-I GAMING WIFI)

底面マザーボード側には92mmファンを搭載可能。少しでもマザーボードの冷却に役立てばという気休め程度で設置しています。機能性より光るファッション性を重視したファンを設置しましたが、あまり目立たないので失敗でした。

底面マザーボード側のARGB対応92mmファン

今回はSFX電源側底面に90mm簡易水冷を搭載していますが、簡易水冷を搭載しない場合には2.5インチドライブを搭載することが可能です。

底面から見た90mm簡易水冷

また、底面以外にも前面内側の僅かな隙間に2.5インチドライブを搭載可能になっていますので、90mm簡易水冷をチョイスしても安心の拡張性を保っています。

A4-SFX前面の内部の僅かな隙間に2.5インチドライブが搭載可能(写真は未搭載の状態)

ただでさえ必要な機材を押し込むだけでカツカツなボディですが、光モノの誘惑に負けてLEDストリップを左右に1本ずつ、計2本押し込んで搭載。調子に乗って90mm簡易水冷用ファン、マザーボード側底面ファンもARGB対応のファンを搭載しています。

A4-SFXの内部で輝くLEDストリップとファン

組み上げるまであまり意識していませんでしたが、裏面から見るとマザーボードのバックプレート部分は上下逆さまの逆立ち状態になってしまいます。最初見た時には少し驚きました。省スペースを極めるため犠牲になったのだろうと思いますが、なかなかに思い切った作りだと感じました。

A4-SFX背面、逆立ち状態になるマザボのコネクタ部分

最近はA4-SFX自体の入手性が低く、国内では入手困難になってきているようです。DAN CasesからはC4-SFXという新製品が先日発売されたようですし、今後は益々入手困難になってしまうのでしょうか?
最新CPUの発熱やグラフィックボードの大型化などを考えるとキングオブニッチなケースになっていることは否めませんが、この小さな箱に何を詰め込むか、色々吟味してパーツを選び、試行錯誤して組み上げる楽しみは最高レベルのケースだと感じており、併売されることを願うばかりです。

A4-SFXのビルド詳細は次回に続きます。

(続く)